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2021年11月8日月曜日

【鳥取大山わたげ荘~祝一年記念~】面白そうだから、シェア別荘一年目の変遷や変化をまとめてみた。

天候 晴れ
今歌「美しい日」SUPER BEAVER



やっほー!!
早いもので、わたげ荘というシェア別荘兼シェアハウスをはじめて一年間が経ちました。
シェアハウスは聞いたことがあるかもしれませんが…全国的にもなかなか例がない「シェア別荘」というかたち。



今回はそんなわたげ荘の一年をまとめてみます。
記事の流れは下記の通り。
各項目で気になる部分だけお読みくださいな。



①シェア別荘について
②わたげ荘について
③わたげ荘の一年目~各総滞在日数~
④わたげ荘一年目の変化『わたげ荘を「家」にしない』
⑤『わたげ荘を「家」にしない』ための作戦~家賃がアップするシェアハウスに~
⑥観光の視点からの「わたげ荘」
⑦目的がない場所「わたげ荘」、自分たちのための場所「わたげ荘」
⑧わたげアルバム~数字とTwitterで一年の振り返り~月別滞在日数あり~








『シェア別荘』について




シェアハウスは聞いたことあるけど……シェア別荘ってなに?
そんな方の為に…現在運営しているわたげ荘における「シェア別荘」についてお話します。
「シェア別荘」という言葉は、中々馴染みがないと思いますが、それもそのはず。
実は全国的に見ても「シェア別荘」として運営している場所はあまり例がありません。
そしてその多くは、シェア別荘という名前を冠した会員制リゾートサービスです。



会員制リゾートサービスのスタイルは、「タイムシェア型別荘」と言って、一つの大きな家を1口「10日から2週間の権利」を購入する形式で運営しています。費用負担もかなり大きく、どちらかというと旅館やホテルの延長線上にあり、いわゆる「暮らし」というよりは「リゾート」寄りな側面が大きいです。



その一方で、いま大山で運営しているシェア別荘「わたげ荘」は、その形式とは異なり、「リゾート(=非日常)」よりも「暮らし(=非日常の中の日常)」に重きを置いた場所になっています。



わたげ荘では、五部屋ほどある母屋をシェア別荘スペースとして、部屋が空いてさえいれば、いつでも滞在できるような形になっています。



また、シェア別荘だけでは、人通りがなく、家にとってあまり良くないので、常時暮らす人がいるように、奥にある別室三部屋はシェアハウスとして運営しています。



顔が見えない人同士のリゾートサービスとしての「タイムシェア型別荘」ではなく、顔が見える人同士の暮らしに重きを置いた「シェア別荘」になっています。





『わたげ荘』について




わたげの一年を振り返る前に、まずは「わたげ荘」という場についても簡単に説明していきます。



もともとのわたげの成り立ちは、鳥取大山に定期的に足を運んでくれていた「顔が見える大切な人たち」に向けたシェア別荘というところから。そこにシェアハウス機能も加え、「完全紹介制のシェア別荘兼シェアハウス」わたげ荘がスタートしました。



「完全紹介制」という名の通りシェア別荘メンバーの友人であれば足を運べる場ではありますが、言い方を変えれば、わたげ荘の入口は「友達限定」とクローズドな形になっています。



またホームページを利用した集客や情報発信も行っておらず、サイト自体も存在しないので、ネットからでは問い合わせなどもできないようになっています。



わたげ荘はあくまで暮らしの拠点であるので、わたげに関わる人の繋がりでしか辿れないような場になっています。それが滞在するメンバーの安心感にもつながっています。ちなみに入口はクローズドですが、わたげの雰囲気自体は非常にオープンなのもおもろいところ。




わたげ荘の一年目~各総滞在日数~




さて、わたげ荘がスタートしてから一年。「わたげ荘」という場に、どれくらいの人通りがあったのかを簡単に「数字」でまとめてみました。



2020年10月~2021年9月

■シェアハウスメンバー(4組)
合計滞在日数:630日

■シェア別荘メンバー(18組)
の合計滞在日数:237日

■シェアハウス・シェア別荘メンバー友人
合計滞在日数:141日




上記の滞在日数比率をみても分かるように、常にシェアハウスメンバーがいるところに、シェア別荘メンバーがやってきて、そのシェア別荘メンバーが滞在している間に友達がやってくるというバランスになっています。



スタート当初のわたげ荘の空気感や雰囲気は、間違いなく暮らしているシェアハウスメンバーが作ってくれていたと思います。最初の土壌はシェアハウスメンバーと、そしてそこから訪れてくれたシェア別荘メンバー含めみんなで土壌を作っていきました。



わたげが面白いのは、シェアハウスメンバーは入れ替わりますが、シェア別荘メンバーは変わらない(むしろ共感した人がちょっとずつ増える)というところ。その点が、わたげにいつもふわふわ浮いている空気感や雰囲気にも影響してる気がします。



現在では、自然にわたげの空気感なるものが生まれています。そして、わたげに訪れる人ひとりひとりも、そんなわたげに合った空気感を持ち寄ってくれている気がします。




わたげ荘一年目の変化『わたげ荘を「家」にしない』




続いて、わたげ荘の変化について。
ここでは、わたげ荘の仕組みで、実際に変えたことを紹介します。シェア別荘という前例のない取り組みを、シェアハウスと組み合わせ、まさに実験的に運営していった一年間でした。



最初からルールを作るのではなく、「目の前のひとり」から出てきたヒントを参考にして、少しずつ変化させていくスタイル。わたげ荘の最大の魅力は、全員が対話ができるメンバーだというところです。だからこそ初めからのルールは作らず、対話によって変化を生み出してきました。



そんななか、自らも暮らしながら、周りの暮らしも感じながら、徐々に、あるギャップに気づき始めました。それは『わたげ荘』という同じ場にも関わらず、かたや『家(シェアハウスメンバー)』として、かたや『別荘(シェア別荘メンバー)』として捉えるわたげ荘の構造についてです。



わたげ荘は、友人づてにいろんな人がやってくる場所でもあります。部屋というプライベート空間はありますが、共有スペースなどはパブリック空間でもあります。



ただ「シェアハウス」「シェア別荘」という性質上、それぞれの立場で、そのプライベートとパブリックに抱く感覚的なバランスが異なることに気づき始めました。そして住めば住むほどに、プライベート感覚が強くなっていくなど、そのバランスの違いは大きくなっていくことにも。これを解消せずに、そのままバランスの違いが大きくなればなるほど、お互いにとってストレスフルな環境に繋がる可能性がある……そんな未来が見えました。



場を運営している際に大事にしていることがあって、「ひと」に問題はないということです。わたげ荘についても、このストレスを生み出しうる原因は「ひと」ではありません。「ひと」は素直だから、「環境」にあった行動を自然に繰り出します。フォーカスすべきは「ひと」の問題ではなく、「環境(仕組み)」の問題。



だからこそ、このわたげ荘の環境を整える方に頭を全振りして考えました。当時わたげにいたメンバーにも相談にのってもらいながら。そんな「環境(仕組み)」という面で、わたげ荘一年目の大きな変化は、『わたげ荘を「家」にしない』ということを決めたことでした。



具体的には、シェア別荘に併設しているシェアハウスの運営方法を変更して、滞在するみんながわたげ荘を『別荘(仮家)』として捉えらるような環境に変えました。それぞれの立場から『わたげ荘』に抱くプライベートとパブリックの感覚的バランスを合わせられるように。





『わたげ荘を「家」にしない』ための作戦~家賃が段階的にアップしていくシェアハウスに~




『わたげ荘を「家」にしない』ための、シェアハウスのシステム変更を紹介します。
主なシェアハウスの変更点については、入居五ヶ月目から段階的に賃料がアップするような家賃スタイルへの変更でした。



一見、長く住む人に対して、プライスダウンでなくプライスアップする方法は矛盾していますが……ここで一番大事な視点は、長く住んでもらい収益性を安定させる為の大家目線ではなく、入居者にとって快適なプライベートとパブリックのバランスを整えるための大家目線です



入居者は賃貸でありながらも、家賃が上がるタイミングをひとつの退去タイミングと見据えることになります。その結果、わたげ荘を「家」ではなくネクストステップへの仮住まい的「別荘」として捉え、プライベートとパブリックの感覚的バランスを、シェア別荘メンバーと同じようなバランスで保てるようになりました。



また、シェアハウスメンバーは、「家(空き家)を探したい」「仕事を探したい」「地方が合うかどうか試したい」といった目的意識を持ったメンバーが多いので、「家賃がアップする」=「退去までを考えるキッカケ」にもなり、期間(出口)を設定してあげることでより有意義にわたげ時間をすごせるようにもなりました。



同じ人であっても、人のフェーズはどんどん変わりゆき、それに伴い性質も変わっていきます。人は変わるもの。いい意味。だからこそ、場としての「入口」と「出口」の環境設定をしっかりしてあげることで、わたげに合う人が、わたげに合う時期にいれるようになるんだなと身をもって感じた一年でした。



(※ちなみに余談ですが、「五か月目」には理由があり…わたげメンバーが地域の方との関係性を作り、空き家を見つけて暮らし始めるまでが平均五か月だったことから、この期間に設定しました。)




観光の視点から見る「わたげ荘」




実はシェア別荘である「わたげ荘」から、「これからの観光の形」も垣間見えています。



この六年間、鳥取大山の観光プロデューサーとして、「暮らしに触れる観光」をコンセプトに、日々さまざまな人に暮らしに紐づく大山を感じてもらってきました。



六年前に描いたこれからの観光のかたちは…行ったことがない場所を次から次へと目指すスタンプラリー型の消費型観光から卒業して、愛着ある場所に何度も訪れることにより、自分たち自身が豊かになる創作的観光という形でした。



当時の記事からも分かるように、そんな新しい観光の形を思い描きながら、大山の魅力に触れてもらってきた六年間。その結果、鳥取大山が好きになり、定期的に遊びにきてくれる人もたくさん増えました。



そんな大山に愛着を持って遊びに来てくれるみんなと一緒に実現できたのが、今回のシェア別荘「わたげ荘」です。愛着ある場所に何度も訪れることにより、自分たち自身が豊かになれる創作的観光の一つの形とも言えます。



そして今は、このシェア別荘から、六年前より更に一歩進んだ”あたらしい観光の形”を日々感じています。



”あたらしい観光の形”を言葉にするならば、それは、”暮らしに隣した観光”です。シェア別荘という「暮らし」の拠点があることで、自分のバランスで「暮らし」と「観光」を行き来することができます。



「暮らしに触れる観光」をコンセプトに、鳥取大山の暮らしに入口を作る動きをしていた数年間。その先に、わたげ荘という場所が生まれ、自由に暮らしと観光とを行き来できる「暮らしに隣した観光」が実現しました。



”暮らしに隣した観光”については、まだまだこれから言語化できることが増えてくると思いますので、ひとまずは現在思ってることを言葉に残しておきました。




目的がない場所「わたげ荘」、自分たちのための場所「わたげ荘」




これからの「わたげ荘」において変わらぬことが一点あります。
それは、暮らしの拠点である「わたげ荘」に”目的”は何もないということです。
そしてほかの誰でもなく、自分たちのための場所であるということ。



大好きな鳥取大山という場所で、自然体で過ごす、遊ぶ、食べる、寝る。
それ以上に必要なものは何もありません。
自分たちが安心できる空間だからこそ、本来の「わたし」でいれると思っています。



ほかの誰でもないそんな自然体な「わたし」たちが、わたげにやってくるひとり一人を繋いでくれているのだと思います。そのまんまのみんなにありがとう。



この一年間を通して、わたげメンバーの興味から生まれたものは、数え切れません。
わたげで楽しめるワタゲームス作りから始まり、夏祭りやパン作り、珪藻土教室や芋煮会、詩の会や版画の会、日々日々のごはん会など形に見える催し事から、新しい発見、楽しさや喜びや安心感など目には見えないものまで。



これからも、そんなひとりひとりの興味が自然に湧き出て、ゆるりと形にしていけるように。いつまでも「わたげ荘」は、目的がない場所として、自分たちのための場所として。



この先何が起こるか分からないけれど、安心できる場所に待ってるのはひとりひとりに必要な偶然との出会いだけ。そんなスタンスで、これからも。わたげの行く先は、そよそよ風まかせ。




わたげ荘アルバム~数字とTwitterで一年の振り返り~月別滞在日数あり~




最後は一年目のアルバムを作ってみました。
わたげに訪れてくれたひとりひとり、みんなに感謝して(ありがとうー!!!!!)。
わたげアルバム、レッツゴー!!!!




■FIRST SEASON

2020年10月
 
シェア別荘メンバー:15組(合計滞在日数:22泊)
シェアハウスメンバー:2組 
ひと言:「わたげ荘スタート。芋煮会を開催。」





2020年11月 
シェア別荘メンバー:15組(合計滞在日数:17泊)
シェアハウスメンバー:2組
ひと言:「シェア別荘メンバー続々とわたげ滞在」

 



2020年12月 
シェア別荘メンバー:15組(合計滞在日数:17泊)
シェアハウスメンバー:2組 
ひと言:「看板完成、大掃除、最高の年越し。」







2021年1月 
シェア別荘メンバー:17組※メンバー2組参戦(合計滞在日数:7泊)
シェアハウスメンバー:2組
ひと言:「わたげメンバーで初詣。シェア別荘メンバーも2組参戦。」






2021年2月 
シェア別荘メンバー:17組(合計滞在日数:11泊)
シェアハウスメンバー:2組
ひと言「暮らしになれてきたところ。季節は春に向かってアラジン。」
 



2021年3月 
シェア別荘メンバー:17組(合計滞在日数:16泊)
シェアハウスメンバー:2組
ひと言「シェア別荘メンバーが続々わたげに訪れ自主企画を開催」
 



 

2021年4月 
シェア別荘メンバー:17組(合計滞在日数:28泊)
シェアハウスメンバー:2組
ひと言「わたげメンバーに季節の筍便無料発送。わたげメンバーで大山お泊り多い4月でした。」
 



2021年5月 
シェア別荘メンバー:17組(合計滞在日数:20泊)
シェアハウスメンバー:2組
ひと言「今や恒例、カルディ会初開催」 




■SECOND SEASON


2021年6月 
シェア別荘メンバー:18組※メンバー1組参戦(合計滞在日数:24泊)
シェアハウスメンバー:0.5組※2組卒業、二拠点滞在1組入居 
ひと言「シェアハウスメンバー2組卒業。わたげ荘SECOND SEASONへ突入。」

 



2021年7月 
シェア別荘メンバー:18組(合計滞在日数:40泊)
シェアハウスメンバー:1.5組※1組入居
ひと言「夏は作れる。わたげ夏祭り開催。」

 



2021年8月 
シェア別荘メンバー:18組(合計滞在日数:23泊)
シェアハウスメンバー:1.5組
ひと言「サウナ会、落語会、詩の会、焼き肉の会。集う人々の自主企画が次々と。」



2021年9月 
シェア別荘メンバー:18組(合計滞在日数:12泊)
シェアハウスメンバー:1組※二拠点滞在1組卒業
ひと言「わたげに色んな先生が訪れ、わたげメンバーでゆるくレッスン!」







■THIRD SEASON


2021年10月 ※NOW 
シェア別荘メンバー:18組(合計滞在日数:12泊)
シェアハウスメンバー:3組※1組卒業、3組入居
ひと言「わたげ一周年。シェアハウスメンバー3組入居。THIRD SEASONへ突入。」




以上、一年目のアルバムでした、
二年目に突入して一か月のわたげ荘。
わたげ荘の暮らしは続くぞ続く……



長々お付き合いいただきありがとうございました~!
それでは、また鳥取は大山で~!







紹介したいもの。



■カケルキッチン
毎週土曜限定。週替わり店長のお店。今シーズンは今月11月で終了なり。



■シゴト場カケル

鳥取大山で運営しているシェアオフィス。写真、デザイン、動画制作、イベント企画立案、クラウドファンディンまで、各ジャンルに特化してるメンバーでチームを組んで対応します。なにかご相談あればお気軽に下記からどうぞ~!



■トマシバ

今シーズンは11月21日で終了なり。間に合えば今シーズン、間に合わなければまた来シーズンぜひ!
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